Entries

S3

S3『彁行/Near Shaian』

ss1.jpg


この御神体がこの地へ降り立って以降
この土地一帯は稲作に適した大変豊かで質の良い土となった。
皆は神の恵みという。
彼から漏れ出す体液が地面にしみ込む事により大地が潤ったのだ。


ss2.jpg


ss3.jpg


動く気配はない。
族長は言う。
「彁行様はこの地を定住の場所として選んだ。我々にできる事は、
空から飛来した彼が心変わりしないよう、彼が留まり続けるよう奉る事だけだ。」


sss4.jpg


彼がこの地に降り立った理由としては、彼自身の意思で飛んできたのか、誰かが飛ぶ姿を夢想し、それに成功したのだろう。
今の僕たちにとって彼が再び飛び立たない理由は我々の信仰のお陰であると熱心な信者である叔父は言う。
そんなものはこちらの独りよがりな考えでしかない。
彼には彼なりのこの地に飛来した理由があるのだろう。
だがしかし、この御神体を軸とした信仰というものが集落の絆と団結を深めていることは事実だ。


s5.jpg


もうすぐ鎮魂祭の時期だ。
彼が飛び立たないために私たちは結局奉り祈り続けることしかできない。








スポンサーサイト



コメント

[C585]

何かをこれから迎え入れるために跪き待ち続けているようにも感じられます。
まるで騎士が王に頭を垂れて忠誠と敬意を示しているようですy
佇まいに緊張感もあってかっこいいです。
  • 2014-05-11 00:08
  • evizoli23
  • URL
  • 編集

[C501]

>Anthony obscuraさん
今回も結構大きな作品となりましたので、色々な素材を複製したりくっつけたりしましたが、なんとか纏まってくれました。

狙っていた重さや静けさを感じ取って頂けたのであれば、製作者冥利に尽きます。
感謝の気持ちを込めながら酒を飲みながら今日も御神体の前で踊ります(笑

[C500]

>熊人さん
コメントありがとうございます!
ポージングからそういう印象を受け取って頂けたのでしたらこの上なく嬉しいです!

生物的で有機的なラインと、複雑な機械的ディテールの融合、というのは前々から掲げている終点のひとつなのでまだまだ消化不良気味なところもありますがもっともっとそういう部分を突き詰められれば、と思っています。
ありがとうございました!

[C499]

>フォルゴーレさん
もうなんか、自分が製作中に思っていた事や出したかった事が全てフォルゴーレさんのコメントの中に集約されている気がします(笑
そこまで読み取っていただいて本当に有難い上に、自分が製作したものを「自分らしい模型」として見て頂けるのはとても嬉しいです

その人自身の武器だったり魅力である「らしさ」は消したくないのに繰り返し作り続けるうちに、意図せず脆く崩れ去ってしまうこともよくあると思います。
そうならないよう今の自分の「らしさ」は大切にしていこうと思います。

あと頭の形状を見て日本を感じた、というコメントから改めて見て見ると、確かにキツネ面っぽい印象があってそこからそう感じて頂けたのかも知れません。
キツネ面とかに見られる赤い隈取的な塗装や装飾をしてみても映えそうなので、手を加える際にはやってみようと思います。
見ていただいて本当にありがとうございます。

[C498]

>おずねこさん
プラスチックチャンバーの方での活動も見ていただいて大変嬉しいです。
ありがとうございます。

今回曲面に時間をかけすぎて、製作終盤での細部のディテール付けが甘い部分が多々あるので、注連縄だったりとか文様だとか、そういうストーリーにもちゃんとリンクしている装飾というのをもっと入れる余地は絶対ありますね。
効果的だと思いますし。
まだこれは、自分の中で完成していない作品と捉えていて手を加える予定なのでその時は注連縄ネタも使わせて頂こうと思います(笑

コメントありがとうございました!
励みになります!

[C497]

>JOSE26さん
まず何より、このような場を設けていただいて本当にありがとうございました。
そして運営統括の方、お疲れ様でした。
自分もかなり迷惑を掛けてしまいましたが、こうしてクオリティの高い作品と一緒の空間にいれる事に本当に感謝しています。
ありがとうございました。

パテでの曲面作りの工程も、毎回試行錯誤しながらやっていますが、だんだん頭の中で描いた曲面を出せるようになってきたので大変楽しいです。
毎回何処を膨らませれば、何処を抉れば色気のあるラインになるかと考えていますが、シルエットに関しては今回いい感じに纏まってくれたので、一安心しています。
「御神体」という表現はある意味自分の逃げ道でもあります(笑

[C495]

>Ryo1さん
お久しぶりです!コメントありがとうございます。
今回最も何処に力を入れたかと聞かれれば、やはりポージングと大腿部の形状なのでそこを褒めて頂けると大変嬉しいです。
どっしりとしていて、仏像のような貫禄や神々しさを少しでも出せれば、と頑張ってみました。
見てくれてありがとうございます!!
余裕ができたら、もう少し大腿部などが見やすい写真を撮り直そうと思いますー
  • 2014-05-01 22:33
  • S3
  • URL
  • 編集

[C448]

素材はいかようでもそこから発するいつもながらの落ち着きある和式佇まい・・・、鎮魂祭で先頭にたって奉納の踊りを披露されるS3さんのお姿を思い浮かべることにしておきまする。
  • 2014-04-29 13:26
  • Anthony obscura
  • URL
  • 編集

[C435]

ストーリーに伴ってのポージングから漂う神々しさ、有機的な生物のようなラインや手、そして所々に見られる蜂の巣のような複雑な構造… 何が言いたいかというとS3さん、これめっちゃカッチョイイです!w
  • 2014-04-29 04:13
  • 熊人
  • URL
  • 編集

[C432]

私は元ネタ(?)のシャイアンってどんなものなのかほとんど分からないんですが、これを見た時S3さんらしい作品だなと思いました。

なぜかS3さんの作品はどれも「日本」を感じるんですよね。不思議なんですが。今回は頭部の造形に強くそういうのを感じました。

この作品も機械でありながら有機的な生物のようなラインが随所にあって、硬い外骨格の中にメカっぽさが散りばめられていたり、複雑な造形だなと思います。カッコイイです。

塗装もS3さんらしい。

簡単にまとめるとS3さんの良さが全面に出てて、それが素晴らしいと思いました。「らしさ」ってそう簡単には生み出せませんし。

次回作も期待しています。
  • 2014-04-29 00:38
  • フォルゴーレ
  • URL
  • 編集

[C396]

最近、プラスティック・チャンバーを知って、いっぺんでファンになりました。作品がいちいちカッコイイ!

これも複雑そうな曲面構成ですが、手堅くまとまってますね〜。
注連縄とかあると面白いかもですね。

[C261]

S3さん、
いやーこの曲面の複雑に組み合わさったラインがなんとも(^ ^
御神体という未知の物体らしくてイイっすねぇ。
塗装もあいかわらず艶かしいし。
忙しそうな中お疲れさまでしたー!!

[C234]

ご無沙汰しています。PLASTIC CHAMBERの本はクオリティが高くていつも興味深く読ませていただいているので今回の飛ばない理由でのS3さんの作品は楽しみだったのですが不動の神としてのネオシャイアン、デザイン、ポージング含めて雰囲気あっていいですねえ。メカメカしい部分も良いですが大腿部の外殻などは一体どういう曲面になっているんだろうと見ていて惚れ惚れします^^

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Tobanairiyuu  (JOSE26)

Author:Tobanairiyuu (JOSE26)
「飛ばない理由Vol.3」会場です。(2015)

カレンダー

08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

FC2カウンター

QRコード

QR