Yacchi :『運ぶ理由』
春の朝の、まだ冷たい空気を深く吸い込み、まだ眠っていた体が
一気に目覚める。
愛馬の暖気もそこそこに、静かに駐機場を離れ、川沿いの街道か
ら、郊外の工業地帯へと抜ける。
化石バブルのおかげか、世間は猫の手も借りたいくらいの忙しさ
らしく、こんな運び屋にもお声がかかるのはありがたい。

子供の頃、よく読んでもらった絵本。
大昔、遥かかなた、外宇宙に飛び出し、大切な荷物を運ぶため、
たった一隻で数々の星を巡り旅をした船のお話。
結局何を運んだのかは、わからずじまいだったけど、爺さんは本当
の話だと言っていた。さてどうだか。

その船の名前から、屋号を頂いているわけだが、さて、今日の荷主
は何を運ばせる気なのやら。

車屋のおやじ曰く、いまセレブの間では、発掘された大昔の車を
レストアするのが流行っているらしい。
大金をはたいて、なんでこんな化石に乗りたがるのか、金持ちの考
えることはよくわからない。
さて、こいつをさっさと運んで、次の依頼先に向かうとするか。
今日は爺さんの命日、一番星が出る前には帰りたい。


[製作記]
アオシマ 1/64ミニデコトラをスペーストラッカー風にしてみました。
カーゴ下のクラウディアユニットは、乳酸菌飲料の空き容器と、100均
のクリスマスツリーの飾り、カギでそれっぽく。
お荷物のカマロは、トミカをリペイントして、スピナー風に。
ちなみに、スケールは1/65
運転手の文太くんは、SWのフィギュアをリペイント。
頭は、チョコエッグのねこちゃんを移殖。
余裕を持って仕上げる予定が、結局ギリギリにバタバタと終わらせて
しまいましたが、とっても楽しかったです。
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空飛ぶトラックかぁ。面白いっすね(^ ^)