bob :『SUSANOO』
西暦2XXX年。資源の枯渇や様々な問題によって世界は深刻なエネルギー不足に陥り、人類は生存すらままならない状況となっていた。特にエネルギー資源の大半を外部からの輸入に頼っていた日出ずる國ではこの問題は深刻であった。

ある時、日出ずる國の者達は気が付いた。この国には八百万とも称される程甚大なエネルギー体があるではないかと。
それは国によっては殆ど存在していないが、日出ずる國には溢れている特有のエネルギー体であった。あるエネルギー体は人間のツキを落とす程度の力しか持たないが、別のまたあるエネルギー体は奇跡とも呼べる強大な力を持っている。それは日出ずる國の者達に「神」と呼ばれている存在であった。

日出ずる國の者達は八百万とも言われる「神」を捕獲し動力源とするプロジェクトを立ち上げ、大気都比売神を殺した素戔男尊の神話にちなみ、"PROJECT
SUSANOO"と名付けた。

捕獲に成功した最初の「神」からエネルギーを取り出し航空船を飛ばすのだ、それはきっと希望の礎となって日出ずる國の空を舞うに違いない、技術者達の挑戦は始まった。揚力を感じさせない船体が大空を舞う姿はまさしく奇跡として日出ずる國の国民達の意識を昂揚するだろう。

しかし、プロジェクトの道のりは険しかった。刻一刻と時は過ぎたが成果は得られなかった。
技術者達は焦っていた。
「何故だ!?巨大なエネルギー体であるはずなのに、全くエネルギーが取り出せないじゃないか!」


一人の研究者が言った。
「神のエネルギーはSHINKOUであり、SHINKOUとはKIBOUだ。しかし、それはきっともう失われていたんだよ。」
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何か面白いストーリーっすね(^ ^)